
秋が深まり、日に日に農園と農園を囲む山々が紅葉しています。8月はとても暑く、汗まみれになりながら作業していましたが、今はすっかり寒くなり、気候の変化と日本特有の四季の変化をことのほか感じています。
りんご農園では、収穫のときに「仕分け」という作業があります。
簡単に言うと、良いりんごと、悪いりんごを「仕分け」ることです。では、悪い「りんご」と聞いて思い浮かぶものは何でしょうか。色が悪いりんごでしょうか。形が悪いりんごでしょうか。実は、悪いりんごとして分けられるりんごはそのほとんどがとても美味しいりんごです。仕分け作業では、まず、農協に出すことのできるサイズ、できないサイズで分けます。同時に、生傷という傷がついているものを省きます。生傷とは、グジュグジュと傷んでいる傷のことです。これは、腐敗が速いスピードで進行してしまうので、別に分けて、早めに消費するか、ジュースやジャム用にします。また、鳥の食べた跡や、りんごが割れた跡、打撲の痕を一つ一つチェックし、完璧に近い形のりんごを農協出荷用のコンテナに仕分けます。ここで省いたりんごのうちから、大きさ、傷の程度をチェックして、家庭用りんごのコンテナをつくります。(ちなみに、QTFarmでは家庭用に特別大きいりんごを残しています♪)そして、最終的に残るりんごは小さいものや、奇形のりんご、傷のあるりんごです。
この「仕分け」作業は、どのようにして、腐らずに人生を歩めるかということを考えさせます。私たちの内側に良い思いがあっても、外側に傷がつき、価値がないとされるようなことがないでしょうか。誰かに傷つけられたり、また、その傷口が癒えないまま傷み続けて、中の良い実まで、蝕まれる。そんなことが人生のなかにはきっとあります。でも、りんごの「仕分け」で生傷のものは省きますが、省かれない傷があります。それは「乾いている」傷です。この傷は、傷跡としてくっきり跡が残っていますが、腐敗が進行しません。私たちも傷つけられた時、傷つけてしまった時、そこには「傷跡」が残ります。その傷跡は無くならなくても、でも腐敗の原因にならない傷に変えられるとしたらどうでしょうか。私たちの価値は、きっと傷によって判断されません。腐らないで生きることは時に難しいです。全部投げやりにした方が簡単に思えることもあるし、その傷に留まっているほうが勇気がいらなくて楽かもしれないと思える時もあります。
だけど、腐らせたら、そのりんごは食べてもらえないんです。だから、私は、傷跡が残っていたとしても、その傷に留まっているのではなくて、内側にある良いものを大切にして、自分が腐らないでこれからも生きていきたいなと思いました。

最近、シナノほっぺの収穫が終わりました!
仕分けと並行して、次はサンふじの葉摘と鳥除けをしています♪